模糊日記

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読書、アニメ、マンガ、ロードバイクなど思ったことを書きます

いちご同盟

みなさんnamaste(サンスクリット語で今日はの意)です。

今日は三田誠広さんのいちご同盟について記録しようと思います。

 

一体どんな話?

いちご同盟は病気の少女直美と野球部でエースで4番の陽キャラの男子徹也とピアノを引きながら自分の将来に不安を持つ男子良一が織りなす青春(恋愛)小説といったところでしょうか。

いちご同盟とは徹也と良一が直美を忘れないために組んだ同盟で、その時の年齢が15歳であったことからいちご同盟となっています。

 

いちご同盟を知った経緯

いちご同盟は実写映画化及びアニメ化がされている新川直司さん原作の”四月は君の嘘”という漫画に出てくる実名の小説です。

漫画ではこの小説に出てくるセリフが引用されているのですが一体どのような意味が込められた言葉なのだろうかと不意に思い購入した次第です。

 

人の持つ権利とは?

この作品では自殺は健康である人の権利であるというニュアンスの言葉が出てくる。この言葉は病気で病院に入院し寝たきりの直美が良一が自殺を考えていることを考えていることに気づき発言する。病人には自殺をする権利すらも与えられないそれはなぜか?病人が自殺したところで病気のせいにされて誰も驚かないとのこと。直美にとって生を絶たれようとも誰かが自分のことを思い出してくれるそのことがきっと大事だと考えているからだと思う。忘れられたくないその思いがそういう発言を生んだんだと私は思いました。その話を知ってか知らずか徹也は良一に歳をとっても直美のことを話そうという同盟を持ちかけるのです。両方とも直美が好きなのは変わらないのですがキャラクターが違うことで行動が変わってくるのだろうと思いました。

四月は君の嘘との比較

四月は君の嘘では”私と心中しない?”というセリフが引用されている。このセリフは病気にかかったヴァイオリニストのかをりがお見舞いに来ても黙ったままのピアノが弾けなくなったピアニスト有馬に言う。かをりがこのセリフに込めた意味は告白なのではないかと今は感じる。一緒に死ぬことで好きな人有馬が自分をこの世にいる最中で忘れることはないと言う考えもあり発したのではないかと今は思う。しかし有馬はこのままでは後追いだと言い断りかをりの横に立つ努力をするのです。良一もこの後認めてもらえなかった母親に認めてもらえます。この私と心中しないは人を前に向かせる言葉なのは両者の共通点と言えるでしょう。違う点は病死の描写の有無といったところでしょうか四月は君の嘘は有馬公正と言うピアニストがどう進化して行くのか表現者としての階段を踏んで行くのかという部分を顕著に書いているが、こちらは生と死の違いをはっきりと記述しているイメージだと個人的には感じました。話の重さとしてはいちご同盟の方が俗に言う重い話かなと思います。

 

最後に

直美は死んでしまいますが、この二人のいちご同盟があることでこの世に存在したことを忘れられずに済むと思いました。私も誰かの心に残り続けることができる人間になりたいです・・・